K12 マーチ購入・・・その後
(2004年6月20日記)

昨年、この場にてマーチの購入記を書かせて頂きましたが、私がマーチを購入して間もなく2年近くになろうとしています。さすがに2年間も乗っていると、その車に関して新たな発見というものは少なくなってきますが、使い勝手や選んだタイプに関して多少思うことが出てきます。毎日つき合える「フレンドリー」なクルマとして登場したマーチ。ほぼ毎日つき合って来ましたので、その辺りを簡単に書いてみようと思います

■タイプについて
私の選んだタイプは1200ccエンジンの「12c 5door」でした。当時のラインナップには他に1400ccと1000ccモデルがあり、1200ccモデルはその中間に位置するグレードでした。現在では1400ccと1200ccの2種類のみの設定になっているようでが、それぞれのラインナップが充実していて選択の幅自体は広がっているようです。1000ccエンジンが廃止となりましたが、実際に乗ってみるとパワー不足を感じたのは事実ですし、1200cc、1400ccでも十分な燃費を確保できる現在では自然な流れなのかも知れません。
今となっては下位グレードとなってしまった1200ccエンジンですが、普通に生活する上では必要且つ十分なものです。確かに高速道路での追い越しなどは躊躇する部分もあります。また、高回転でのエンジン音も少し大きく感じられます。と言って、私自身1400ccを選んでおけば良かったと後悔することはありませんので、後は個々のライフスタイルに合わせた選択となることでしょう。もちろんパワーに余裕があれば運転にも余裕は出ますし、安全性も向上します。
■選べるのは良いけれど・・・(カラー)
マーチのカラーバリエーションは、多少の変更が加えながらも常に12色から選択できます。今となってはこの事も珍しくないことなのですが、これだけの色数を揃えたのもマーチが初めてだったのではないでしょうか。ユーザーにとっては非常に嬉しい事なのですが、これが頭を悩ます事となります。私の場合も、本当に最後の最後まで色には迷いました。最終的に選んだ色はフレッシュオリーブ。買った後からも本当にこの色で良かったのだろうか?という疑問に何度と無くぶつかっていますが、マーチ専用色として用意された4色の中の1色、個性的且つ新鮮なイメージを今でも感じています。
■決して美人じゃないけれど・・・(エクステリア)
2年近くつき合っていても、マーチのライトには独特の可愛らしさと言いますか、個性的な可愛らしさに愛着を感じます。決して美人では無い、・・・2年経っても飽きない顔!ってことですか!!
リアのデザインはヨーロッパ車を思わせる良いデザインですね。今もそうか分かりませんが、私の所有するマーチのリアワイパー裏側を覗いてみると、「RENAULT(ルノー)」の刻印があります。チョットしたヨーロピアンテイスト?を感じるかも。もともとルノーからも同じシャーシを利用したクルマを出すことになっていましたので、シャーシ性能はヨーロッパをターゲットとした高いレベルのものであることは間違いないようです。
■センスは抜群だと思う!(インテリア)
マーチの最大の特徴と言いますか、一番の売りはそのインテリアデザインにあると思います。コンパクトカーは主に女性をターゲットとしていますが、国産車のコンパクトカーの中でマーチほどセンスの良いデザインを他車で感じたことはありません。私がマーチを選んだ理由の一つにもこの内装のデザインがありましたし、発売されて3年が過ぎようとしていますが、今なおそれを上回るセンスのデザインは出てきていないような気がします。もちろんデザインなどは主観的なものですから人それぞれに感じる所があることと思いますが、一見布のような柔らかそうに見える質感のパーツやそのデザイン。コンパクトカーに高級車で採用した内装色を取り入れたり、ボディカラーに合わせた内装色の設定など、私にはデザイナーの拘りがとても感じられるものでした。
■身近なクルマに先端技術!(装備)
デッドスペースを利用した収納の多さは、コンパクトカーでは当然となってきました。もちろんマーチでも多くの収納スペースが存在するのですが、マーチで特に便利に思うのがグローブボックスの大きさです。グローブボックスって当たり前のように聞こえますが、当たり前の所に想像以上のスペースがある使いやすさは、収納箇所の多さとは比較にならないほど重要であると感じました。
そしてマーチに採用された装備の中で特徴的だったのが、カーウイングスの採用でした。人とクルマと生活をトータルに考えたシステムを、コンパクトカーに採用することでより人々の身近なものにと考えられています。ただ、残念なことにマーチに設定されたカーウイングスのモニターは小さなものですので、地図を中心としたナビゲーションに慣れた人には扱いにくかったようです。しかし、地図を見なくても目的地までたどり着ける次世代のナビゲーションシステムであることを理解し、従来のナビゲーションの固定観念を取り除きさえすれば、従来のナビゲーションですら満足に使い切っていなかった人でも十分に使えるシステムであるはずなのです。長距離を多く走り、知らないところへ多く出かける。どちらかというとそういうクルマではないコンパクトカーですから、地域の最新情報などを取り入れた、生活に密着したシステムのほうが便利ですよね。
■やっぱりあると便利(オプション)
私がマーチを購入する際、メーカーオプションとしてキセノンヘッドライトとインテリジェントキーを選びました。ライトは出来るだけ明るい方が良いと思いましたし、インテリジェントキーの使い勝手はコンパクトカーに必須であろうと判断したからです。メーカーオプションは後から追加できない場合が多いのと、後から追加できた場合でもオプション設定以上の金額が発生する可能性がありますので慎重に選ぶことが必要です。また、ディーラーオプションは極力少なくしておいて後から必要に応じて追加しても良いでしょう。契約をすませた後でも、納車までの間に注文すれば、納車時には取り付いた状態で納車してもらえますからね。
■感性を商品化する
レースマシンや商業車などの開発では性能や機能を追求することに全力を投じますが、一般に発売される乗用車では人々の持つイメージを商品化していく必要があります。女性が可愛いと感じるスタイルやカラー、内装のデザインや質感。そして人が便利だと思う機能や性能などあらゆる資料や情報から一つの商品に仕上げて行くことになり、また最近では感性工学により「人と物とのよりよい関係」や「感情を生かしたもの作り」を目指しているようです。感性工学と言う学問が存在することすら一般的ではないと思いますが、マーチを見て、「可愛い」「女性向け」「運転しやすそう」などのイメージは多くの人が感じる事ではないでしょうか。これらはすべて感性を商品化した結果なのです。この事はもちろんマーチだけ、日産だけと言うわけではありませんが、日産の車ってすごく分かりやすいと思いませんか?マーチで街を走っていると子供たちから「ま~ち!」という言葉をよく聞きます。子供たちも「可愛い」と感じるようです。
■まだまだいけそう
購入から2年が過ぎようとしていますが、特にトラブルもなく来ました。強いて言うならば、リアのシートは分割で倒れるものを選択しておけば良かったと思いました。「12c」の場合リアシートが一体型の可倒式でしたので、リアシートにチャイルドシートを設置した場合、可倒式の機能が役立ちません。分割であればもっと使い勝手が良かったと思っています。また、購入後すぐにリアとバックのガラスにフイルムを貼りましたので、プライバシーガラスの検討も必要だった様です。
現行のマーチになって3年が経ちますが、まだまだクルマ自体に古さを感じる事はありませんし、デザインも未だ新鮮のように思えます。しばらくはまた毎日つき合っていく事になりそうです。