E11 ノート試乗記 (2005年2月22日記)
日産自動車は、2004年9月2日、2004年度に国内市場に投入する新型モデル6車種を一斉に披露しました。同時に「ムラーノ」を発売、その後「ティーダ」「フーガ」「ティーダ・ラティオ」「ラフェスタ」を順次発売し、2005年1月20日、6車種目として新型コンパクトカー「NOTE」を発売しました。 SHIFT_ compact flexibility(コンパクトのフレキシビリティをシフトする)フレキシビリティとは「柔軟性」を意味し、「これまでのコンパクトカーになかった爽快な走りと、使いやすい装備で自在に楽しめるコンパクトカー」をコンセプトに登場しました。 自在に楽しめる・・・如何なるシチュエーションにもストレス無く対応できるといった事でしょうか。そうすると、実用性、居住性、操作性、運動能力など、クルマの基本性能には十分な余裕を持たせる必要がありそうです。しかも、それをコンパクトカーで実現しようと言うのがこの「NOTE」なのです。
■エクステリア 外観から受けた第一印象は、以外に大きなクルマだということです。TVCFやカタログでのイメージでは、もう少し小さなクルマだろうと、特に「NOTE」という名前からは可愛らしささえ感じます。エクステリアの形状からホンダのフィットと比べられそうですが、フィットよりも一回り大きなサイズとなっているようです。 エクステリアで特徴的なのが、やはりリアコンビネーションランプの形状でしょう。ルーフにまでのびたラインは、実は大きいクルマの形状を小さく見せ、スマートなフォルムを作り出しています。ただ、私の主観になるのですが、リアのデザインから受ける印象に対して、少し顔が大きいのでは?と思いました。もう少し小顔でも良かった気がします。 昨今のクルマをサイドから見たとき、とても腰高に見えるクルマが多いのですが、「NOTE」はその印象を受けません。ドアの高さは他と比べても決して低いわけではないのですが、屋根が高く窓が大きいため腰高に見えないのでしょう。また、最近の日産車すべてに言えるのですが、とてもヨーロッパ車に近いデザインに仕上がっていると思います。この「NOTE」に限っては、カラーもヨーロッパ車に多いカラーをあえて採用したと雑誌に書かれていましたので、余計にそう見えるのでしょう。コンパクトカーとして、小型車が普及しているヨーロッパから学ぶことは多いのかもしれません。
■やさしいインテリアデザイン ドアが大きく、シートポジションが普通乗用車よりも高いおかげで、ごく自然にシートに着くことが出来ます。シートの左右が少し狭いようにも感じますが、座面前後のサポートサイズは大きく、長距離でも疲れない形状となっています。シートの良さは、最近の日産車共通の特徴と言えるでしょう。また、フロントのシートに比べてリアのシートが柔らかく、あきらかにフロントのシートとは違う乗り心地でゆったり感が大きく感じ取れました。そして、タイヤがクルマの4隅にレイアウトされているため、リアシートにタイヤハウスの影響が少なく、シートレイアウトに余裕があるようです。 ダッシュボードはとても立体的なデザインとなっているのですが、パーツを組み合わせたゴツゴツとした立体感ではなく、流れるような柔らかなイメージを受けます。丸みが多く可愛らしさを感じますが、マーチほど追求はしていないようす。ただ残念なのが、全体に柔らかなデザインの中あるためハンドルの質感が冷たく、デザインが平面的に感じることでしょう。 インパネは非常にコンパクトにまとめられており、必要最低限の情報表示のみがされています。視界を遮らない小さなサイズに仕上がっているのですが、形状自体がデザインされているのでもう少し存在感があっても良いと思いました。また、個人的にはメーター内はもう少し賑やかであってほしいと。
■タッチパネル 試乗させて頂いたクルマには、オプションのDVDナビゲーションが装備されていました。このDVDナビゲーションは、画面を直接指で操作するタッチパネルのもので、大型車とは違い画面が容易に手の届く範囲にある「NOTE」では、きわめて有効で操作しやすいものでした。